ドラマの謎職場について

普段ドラマを見ないのだが、気まぐれで録画したドラマをいくつか観てみた。

ドラマを観ていてこう思うのは変だが、「ああ、ドラマっぽい」と感じる。テンプレ感が拭えない。どんな職業を舞台にしたドラマであれ、同じように感じてしまうのだ。このマンネリ感の正体はなんだろう?

 

そこで思い当たったのが謎のオフィスルームだ。

・だだっ広いフロアに、デスクと椅子が島状に分布している

・仕事に直接関係しない、基本的には雑談をするための空間として機能する

 

この空間は学園ドラマにおける職員室に由来していると考えられる。企業を舞台としたドラマならば、校長は社長に、嫌味な教頭は副社長や専務とかに置き換えられている。職員室はその空間的な配置のみならず、そこに存在する人物を含めて、システムとして機能しているのだ。これを”職員室システム”と呼ぶことにする。

 

どのTV局のドラマを見ても似たり寄ったりの印象を受けるのは、この職員室システムに起因するように思える。書店を舞台にしている『戦う書店ガール』ですら、だだっ広いオフィスルームで会話の大半がなされるのだ。

 

撮影上の都合や、セットの問題もあるのは分かるが、このシステムが土台にあるかぎり、中心に据える職業を変えても全然パッとしない、というか新しいものを見ている気がしない。