他人に興味をもつことってなんだろう
僕は「他人に興味を持て」と度々言われる。
自分にはこの忠告の意味がわからない。僕は他人に興味津々だ。だから本を読むし、映画を見るしラジオも聴く。どういうことを考えてるか、今一番何をしたいのかとか、なんで働いてるのかだとかが知りたい。でもそういうことを聞いたら避けられてしまう気がして、そういう質問を直接ぶつけるようなことはしない。
さて、僕が考える他人に興味津々な人って一体なんだろうと考えると、自分の中で明確なイメージがある。それはTVのワイドショー番組である。
冠婚葬祭に関すること、芸能人と言われる”おなじみ”の人が何をやっただとか、今の流行はああだこうだということがメインのアレである。
僕はあれが苦手だ。苦手を通り越して嫌いである。そんなことが自分と何の関連があるかさっぱりわからないからだ。母は毎日欠かさずそれをリビングで観ていた。犯罪のニュースに怒り、結婚のニュースに文句を垂れる。政治のニュースには不平を漏らす。人が死んだとかいなくなったという事件があれば探偵ごっこを始める。だけど、それが母に何を与えたのだろう。僕には余計なものを背負い込んだだけにしか思えなかった。
僕は自分で選んだ映画や本を好んで鑑賞した。もちろん他人が作ったものであって、何処かから生えてきたものではない。なんでそれらを好んで鑑賞するかと言えば、他人が何を考えているかについて興味津々だからだ。
今日も僕は他人が作った何かを見る。でも僕は一生言われ続けるに違いない。「他人に興味を持て」と。これは決定的なすれ違いなのだ。
おまけ
僕は素人なのに自分に病気を当てはめたがる悪癖がある。昨日見つけて「自分はこれじゃないのかなあ」って思ったやつがコレ。いまはそうでもない気がしてきている。